CryptoDepthでは、AI×Blockchain、DePIN、レイヤー2、オラクル、RWAなど、今後の投資判断に欠かせない10のテーマを横断的に整理しています。それぞれの特徴と背景、代表プロジェクトの方向性を、3分で俯瞰できる構成です。
目次
AI × Blockchain
AIがつくる経済圏を、ブロックチェーンが支える。TAO、FET、ORAIなどが牽引するこの領域は、データ・計算・報酬が一体化する新しい仕組みを生み出しています。
AIモデルは膨大な計算資源を必要とし、その提供や検証には信頼の仕組みが欠かせません。ブロックチェーンはその「正当な貢献を報いる土台」として機能します。
分散GPUやAI報酬トークンなど、すでに経済圏が動き始めています。AIの進化を支えるインフラとして、このテーマは今後の成長を占う指標となるでしょう。
DePIN(分散インフラ)
通信、計算、ストレージなど、これまで企業が独占してきたインフラを分散化する動きが広がっています。AKTやHNTがその最前線です。
個人が計算能力やネットワークを提供し、報酬を得る。これはまさに「Web3版のクラウド構築」。小さな貢献の集合で巨大なインフラを生み出します。
物理世界とトークン経済が結びつくこの領域は、収益性と実需が同時に動く数少ない分野。長期的な投資対象として注目が集まります。
レイヤー2(L2)
Ethereumをスケールさせるための答えとして進化してきたL2。ARBやOP、ZK系など、複数の方式が競い合いながら共存を模索しています。
L2は「速く・安く・安全に」取引を行う技術層。中でもZK(ゼロ知識証明)技術は次世代の標準として期待されています。
それぞれのL2がエコシステムを広げるにつれ、トークン価値や手数料モデルの違いが投資判断の焦点になりつつあります。
オラクル
ブロックチェーンに「現実の情報」を届ける要がオラクルです。ChainlinkやSupra、Pythなどが主要プレイヤーとして存在感を強めています。
価格や天候、スポーツ結果など、オンチェーンだけでは取得できないデータを正確に伝えることで、スマートコントラクトの信頼性を支えます。
AIやRWA、DeFiなど他テーマを動かす“裏方の基盤”でもあり、分散データ時代における情報インフラとして欠かせない存在です。
RWA(実世界資産)
RWAとは、現実世界の資産(不動産、債券、株式など)をブロックチェーン上にトークン化する動きです。Ondo、Maple、Centrifugeなどが先頭を走ります。
トークン化によって、取引コストが下がり、流動性が生まれる。これは伝統金融(TradFi)とDeFiの融合そのものです。
各国の規制やステーブルコインとの関係も深く、今後の法整備次第で市場規模が大きく変化する注目分野です。
DeFi
銀行を介さずに金融を動かす仕組み。AAVE、Curve、Uniswapなどが代表的で、すべての金融サービスをコード上で再構築します。
貸借、取引、担保、利息。従来の金融機能を分散化することで、誰でも参加できるオープンな市場を実現しています。
ボラティリティやリスクもありますが、その透明性とスピード感は既存金融にはない強み。DeFiはWeb3経済の心臓部です。
モジュラー型ブロックチェーン
従来のモノリシック構造から一歩進み、「実行」「データ可用性」「コンセンサス」を分離する発想がモジュラー型です。
CelestiaやDymensionなどがこの設計を採用し、スケーラビリティと柔軟性を両立する新しい土台を作り出しています。
モジュール化により、開発者が特化領域に集中できる環境が整い、エコシステム全体の進化スピードが加速しています。
クロスチェーン
異なるブロックチェーンをつなぐ技術がクロスチェーンです。CosmosやPolkadot、LayerZeroなどがその先駆けです。
トークンやデータを自由に移動させることで、チェーンの壁をなくす。これにより、ユーザー体験と流動性が大きく変わります。
相互運用はWeb3全体の拡張に直結し、「チェーン間競争から連携へ」という新たな段階に入っています。
プライバシー
データの秘匿性と安全性を守ることが新しい価値を生む。Zcash、Dusk、Oasisなどがこの領域をけん引しています。
ゼロ知識証明などの暗号技術を活用し、個人情報を晒さずにトランザクションを検証可能にします。
規制とのバランスが難しい領域でもあり、匿名性と透明性の両立という難題に挑むテーマです。
L1(主要チェーン)
Ethereum、Solana、Avalancheなど、ブロックチェーンの基盤層(L1)は常に進化を続けています。
処理速度や開発者エコシステム、手数料構造の違いが各チェーンの個性を形づくります。
L2やモジュラー型の登場によってL1の役割も変化中。主役から“支える基盤”へ、その進化を俯瞰します。



