なぜ僕はCartesi（CTSI）に注目しているのか？──Web2開発者がWeb3に来る日

CTSIの構造と仕組みを、やさしく分解してみると

「草コインって、ちょっと怖い…」そう感じていませんか？ 僕も最初はそうでした。派手な上げ下げや、意味がわかりにくい用語ばかりで、なんだかギャンブルみたいな印象を受けることもありますよね。

でも、CTSI（Cartesi）というプロジェクトは、そんな“なんとなく怖い”草コインのイメージを少し変えてくれるかもしれません。この記事では、Cartesiの構造と特徴をわかりやすく整理し、「なぜ今、注目されているのか？」をやさしくひも解いていきます。

では、Cartesi（CTSI）の総合スコアを見ていきましょう。

総合スコア：43点／50点

こんな人に向いている

・単なる投機ではなく、構造的な強みのある草コインに投資したい人
・長期的に社会実装される可能性を重視する人
・開発者目線で「使いやすさ」や「技術基盤の広がり」に注目する人

逆に言うと

・短期で爆発的に上がるミーム系を狙っている人には物足りないかもしれません
・技術的な構造や実装ロードマップに関心がない人には魅力が伝わりにくいかもしれません

競争優位性：8点

分析

Cartesiは「Linux環境でスマートコントラクトを書ける」という独自の強みがあります。これにより、ブロックチェーン開発に不慣れな開発者でも、既存の開発スキルを活かして参入できるという点が注目されています。
この「既存の知識を活かせる」設計は、ほかのスマートコントラクト系プロジェクトと一線を画す差別化ポイントになっています。

理由

EthereumなどではSolidityという専用言語を使う必要があり、学習コストが高くなりがちです。一方Cartesiは、C++やPythonなどのLinux上で使われる一般的な言語がそのまま使える仕組みを提供しています。（Docs：2025年4月時点）これは開発者の裾野を大きく広げ、ユースケースの多様化にもつながる要素といえます。

市場適合性：9点

分析

Cartesiは「Web2とWeb3の架け橋」になりうる存在として注目されています。とくに、今後も続くであろうWeb3開発者不足の中で、「既存エンジニアがそのまま入ってこられる環境」を提供している点は、非常に戦略的といえます。
このような現実的な「合流点」のあるプロジェクトは、社会実装との相性もよく、実需に近い立ち位置を築きやすいです。

理由

たとえば、Cartesiは複数のハッカソンでの採用実績があり、Web2企業とのパートナーシップ事例も確認されています（Medium：2025年3月時点）。また、「Linuxでスマコンを書ける」という設計は、BtoBシステムとの接続可能性を高める構造です。これは他のL2やZK系プロジェクトにはない独自ポジションです。

競争危険度：8点

分析

スマートコントラクト領域は競合が多いものの、Cartesiの「実行環境の柔軟性」は比較的ユニークです。特定のL2やZK系プロジェクトとは競合しつつも、少し異なるアプローチを取っていることで、過度な直接競合を避ける立ち回りができています。
この「一部かぶるけどズラしている」立場は、戦略的にもうまく設計されている印象です。

理由

たとえば、ZK-Rollup系のプロジェクト（StarkNetやzkSyncなど）は処理速度や匿名性を重視していますが、Cartesiは「開発環境の拡張性」にフォーカスしています。この違いによって、ユーザーや開発者の重視ポイントが分かれ、直接的な奪い合いが起きにくい構造になっています。（Messari比較資料：2024年Q4時点）

ターゲット明確性：9点

分析

Cartesiは「開発者」という明確なメインターゲットを持っています。しかもその中でも、従来のWeb2開発者をターゲットにしている点がポイント。Solidity未経験でもOK、PythonやC++でスマートコントラクトが書ける設計は、「入り口の広さ」を重視した狙いが感じられます。
このように、ユーザー像がハッキリしているプロジェクトは、プロダクト展開もぶれにくい傾向があります。

理由

GitHub上のアクティビティやハッカソン採用事例、さらにReddit上での「CartesiはWeb2開発者の味方」という投稿の拡散などから、コアユーザー層が開発者であることがデータ上でも明確になっています。（GitHub：最終更新2024年12月時点／Reddit：2025年3月観測）

成長戦略：9点

分析

Cartesiは「技術開発」と「市場展開」を両立させる成長戦略を描いています。プロジェクト単体での完結を目指すのではなく、他のDAppやL2との連携・統合を前提とした設計になっており、「エコシステムとしての広がり」を意識しています。
さらに、東南アジアや南米など、開発人材が多い地域への展開にも力を入れつつあります。

理由

ロードマップでは、SDKの改善や独自仮想マシンの高速化など、技術面での深化に加え、ハッカソン開催や教育機関との連携など、「人材育成」も明示されています（Docs：2025年4月時点）。これは単なる技術提供にとどまらず、「新たな開発者を育てる」という中長期視点の戦略に通じています。

構造を知ると、CTSIの面白さが見えてくる

ここまでの分析をふまえると、CTSIは「開発者視点からのWeb3の拡張」を目指す、構造的に興味深いプロジェクトであることがわかります。

なかでも筆者が注目しているのは、「Linux環境を持ち込んだスマートコントラクトの開発設計」。なぜなら、これは既存のWeb2人材をスムーズにWeb3へ導く架け橋になるからです。

この仕組みが広がれば、「ブロックチェーンは専門家だけのもの」という壁が少しずつ崩れていくかもしれません。この記事の視点をもとに、他の草コインもぜひ構造の面から見直してみてください。

もしこのプロジェクトについてさらに詳しく知りたい方は、
CTSIのプロジェクト深掘り記事も参考にしてみてください。

また、「仮想通貨プロジェクトを評価するための5つの基準」について詳しく知りたい方は、
こちらの5軸ガイド記事をご覧ください。