仮想通貨を始めようと思ったとき、まずぶつかる壁は「どの取引所で口座を開設すればいいの?」という問題です。
ネットを探せば手数料や銘柄数を並べた比較記事が山ほど出てきますが、実際にそれを見ても「結局どこがいいの?」と迷う人が大半でしょう。
筆者自身もこれまでに、以下の口座を実際に開設して試してきました。
- Binance
- Bybit
- Bitrue
- bitbank
- SBI VC
- Coincheck
- MEXC
- KuCoin
- XT
これだけ使ってみた結果、今も実際に利用しているのは「国内=bitbank」「海外=MEXC」だけです。
なぜこの2つに絞られるのかを、ありがちな比較表を例にとりながら解説します。
目次
よくある国内取引所の比較表
| 取引所 | 販売所スプレッド | 取引所手数料 | 銘柄数 | アプリの使いやすさ |
|---|---|---|---|---|
| Coincheck | 高め(非推奨) | 無料 | 約20銘柄 | ◎ 初心者向け |
| bitbank | 高め(非推奨) | 0.12〜0.15% | 約30銘柄 | ○ 中級者向け |
| GMOコイン | 高め(非推奨) | Maker -0.01% / Taker 0.05% | 約25銘柄 | △ やや複雑 |
| DMM Bitcoin | 高め(非推奨) | 無料 | 約20銘柄 | ○ 初心者向け |
| bitFlyer | 高め(非推奨) | 約0.1〜0.15% | 約20銘柄 | △ 普通 |
こういう表は一見便利そうですが──冷静に見てください。
「銘柄数が20か30か」で本当に判断できますか?
「出金手数料が550円か770円か」で選んだところで、リターンに影響はあるでしょうか?
👉 実はこうした比較表は「最も本質から外れた基準」を並べているだけなのです。
ここからは、よくある論点を1つずつ切っていきましょう。
銘柄数 → 全く本質じゃない
「取り扱い銘柄数が多い取引所=良い取引所」というロジック。
これは「いい銘柄が多い」場合にだけ成立します。
しかし現実はどうか。
ビットコインやイーサリアムといった王道を除けば、国内で追加されるアルトの多くは正直そこまで注目されていません。将来性が期待されているか?と聞かれれば、答えはノーに近い。
さらに「20銘柄 vs 30銘柄 vs 40銘柄」なんて誤差の範囲です。
海外取引所──たとえばMEXCは約1,800銘柄を扱っています。
国内で銘柄数を競うのは、まるで近所のコンビニのおにぎり棚を比べて「こっちの店は種類が多い!」と言っているようなもの。スケールが違いすぎます。
👉 本気で銘柄を追いたいなら「国内で取引と送金に慣れる → 海外(MEXCなど)で数百〜千銘柄にアクセス」という流れが現実的です。
入出金手数料 → 気にするだけムダ
「出金手数料が550円」「770円」という比較もよく見かけます。
でも正直、それを気にして何の意味がありますか?
ほとんどの人は入金して買ったらしばらく保有するだけ。出金なんて年に数回レベルです。
むしろ重要なのは入金のしやすさ。
クイック入金を使えば主要銀行から即時反映されるので、初心者でも迷うことはありません。
相場は1日で数%平気で動きます。10万円なら数千円〜数万円変動する世界で、「550円 vs 770円」で悩むのは──
台風の中で傘の色を悩むようなものです。
👉 本質は「手数料の細かい差」ではなく「いつ買うか・いつ売るか」です。
販売所は“両替所方式”? → 大きな落とし穴
ここが初心者の最大の落とし穴です。
- 販売所:相手は取引所の運営会社。提示された買値と売値で取引するため、差額(スプレッド)が非常に大きい。
- 取引所:相手はユーザー同士。板に並んだ注文をマッチングするため、価格差はごくわずか。
イメージしやすいのは空港の両替所。
1万円札を両替した瞬間、9,500円分しか戻ってこない──そんな感覚です。お金を入れた瞬間から損しているのが「販売所」です。
例えばCoincheckの販売所では、買値が17,896,000円、売値が16,968,600円。
同じタイミングで買ってすぐ売ると約93万円の差額です。
つまり「10万円分買った瞬間に約5,000円の損」が確定。
コンビニで500円のおにぎりを買って、直後に「売るなら400円」と言われるようなものです。
一方、bitbankの取引所(板取引)ではこの差は数百円〜数千円。
👉 結論:販売所は“両替所方式”で損する仕組み。初心者は必ず取引所を使うこと。
筆者の結論:国内はbitbank、海外はMEXC
数多くの口座を開設して試した筆者ですが、今も継続して使っているのはこの2つです。
bitbank(国内取引所)
- 板取引に対応 → スプレッド最小
- 主要アルトも取引所形式で購入可能
- XRPなど送金に強い通貨が豊富
- 出来高・セキュリティ・信頼性ともに国内トップクラス
👉 国内はbitbank一択でOK。
MEXC(海外取引所)
- 取扱銘柄数は約1,800 → 草コインまで幅広くカバー
- 流動性も高く、世界的に利用されている
- 国内から送金するならXRPやUSDTを使えば速くて安い
- ステーキングやキャンペーンも豊富で、中級者以上でも満足できる
👉 海外はMEXCで十分。
まとめ:迷う時間が一番ムダ
- 銘柄数や手数料の細かい差で悩むのは本質から外れている
- 販売所は“両替所方式”で損をするので避けるべき
- 筆者が実際に残したのは 国内=bitbank、海外=MEXC の2つだけ
👉 「どこで口座を作ろうか…」と悩む時間があるなら、まずこの2つを押さえて動き出すのが100倍有益です。



